スローイングのコツは?一人できる練習法も紹介
近年、ラグビーにおいてますます重要になってきているラインアウト。
高校生のスローワーなら、スローイングの
・飛ばし方や身体の使い方がわからない
・ラインアウトでのボールの投げ入れが真っ直ぐに行かない(ノットストレート)のを相手に取られてしまう
・スピードがでない
・コントロールが悪く狙ったところに行かない
といった悩みも良く聞きます。
そもそも、スローイングはとても大事なスキルなのにスローイングのコツなどは誰も教えていない…。
特にラインアウトは一番回数の多いセットプレーになり、トライに至るチャンスが最も多い起点でもあります。
もちろん、ジャンパーとスローワーの連携やタイミングなど、成立に必要ないくつかの条件はありますが、一番必要なのは正確性でしょう。
何より、チームとしてラインアウトの攻撃に練習時間をさいても、個人のスローイン技術が不足していたら、練習が無駄に終わってしまいかねません。にもかかわらず、スローイングの技術は体系的に指導がされていません。
ラグビーにおける良いスローイングとは?
ラグビーにおいて、良いスローイングというのは、次の3つだと思います。
ラインアウトのスローイングが上手く行かない原因としては、やはり体の使い方にあります。特に高校生で多いのが、体全体が前傾した状態でボールのリリース位置が頭よりも前になっていること。
これは頭を前に移動させながら投げているので、精度も落ちますし、当然伝わる力が足りないので、なるべくボールを離すまいとしてリリースが前になるという悪循環になってしまいます。(ボールの軌道も直線的になりがち。)
要は、ボールのリリース位置が前に突っ込みすぎているわけなので、頭の上のリリースを心掛けると良いでしょう。その分、大きな力を加えられ、ボールの軌道も丸くて長くなるはずです。
意識すべきスローイングのコツ
ラグビーにおけるスローイングのポイントは、ボールを飛ばすパワーは体幹からもらい、手や肘は狙うことに集中して、頭(目)の位置はできるだけ動かさないことだと思います。
これは言い換えれば、投げる動作の基本とも言えると思います。
このことは野球と同じで、ボールを飛ばすための力は、体に近い体幹部で生み出して、末端の手や肘はコントロールに集中せる方が精度が増すからです。
この時には野球のピッチャーのように、意識は身体から遠い位置に置いたほうがコントロールは高まるのではないかと思います。
また、高校生などの学生選手の場合、リリースの直前に肩関節や股関節が大きく動いています。その結果、頭も動いてしまい、コントロールも悪くなってしまいがち。
一方、社会人のトップ選手のスローイングを見てみると、リリースの直前で速さを高めているのは肘関節だけです。このようにすれば、頭が動くといったこともなく安定性が保てます。
また、スローイングするときには下半身及び体幹から上肢末端である手や肘へと段階的にスピードが増しており、肘はコントロールに集中しているような感じになっています。
勢いではなく、狙って投げることができているわけですね。肘は高くして頭上からのリリースを意識し、大きな軌道を描くようにして投げるのがスローイングのコツではないかと思います。
一人でできるスローイングの練習法を紹介
一人できるスローイングの練習法として一番簡単なのが、ボールを持たずにスローイングの動作のみを行ってみることです。
構えは体幹(上肢)を少し後ろに傾けて、肘や膝を適度に曲げます。
肘は目よりも少し高いところまで上げ、ボールを頭上に位置させているイメージで、スローイングの動作を行います。
当然肘が高い方が肩は大きく回り、ボールの軌道が大きく長くなります。
また、体の動作のスピードを引き出すために、体幹から動き出すという意識をもって行うと動きがスムーズになるはずです。
具体的には、体幹から後傾を始めて、追いかけるように膝と肘が曲がって行くような感じです。リリースでは、股関節を曲げたりせず、直立を保っていることがポイントです。
ボールが弧を描かずにリリースに向って行ってしまうとボールのスピードが出なくなってしまいます。いずれにしても、トップレベルのチームは15から18メートルの距離を投げられることが求められます。
そのためには、一定の速度と角度をボールに与えることが必要になります。そうしたことから、スローイングのコツをしっかり身につけておくと良いでしょう。
なお、ラインアウトで負けないためにはスローワーはもちろん、エッジプレイヤーのスキルが重要なのは言うまでもありません。
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