スクラムからのキックの選択
ラグビーではスクラムからのキックの選択が大切になってきます。
何故なら、スクラムは相手フォワードが一か所に集まっているので、絶好のキックの機会ともいえるからです。
守備側はバックス7人で残りのスペースを守らないといけなくなるので、それだけ攻撃側にとってはスペースがあり非常に攻めやすい状況なので、どのようなキックの選択をするかが重要になってきます。
例えば中盤でのスクラムの時には、守備側はウイング(WTB)、フルバック(FB)のうち2〜3人を後方に下げてキックに備えるようになるかと思います。
敵が3人を後方に下げているようなら、前のディフェンスラインはスクラムハーフ(SH)を加えたとしても4人になり、キックよりもパスで攻めたほうが効果的でしょう。
攻撃するほうはフルバックをラインに参加させるだけで5対4のオーバーラップは作り出せます。
また、相手のスクラムハーフが周辺にいなければ、フォワードのサイドアタックも仕掛けやすくなるでしょう。
このような状況を避けるために、多くのチームは中盤の相手ボールのスクラムの場合、オープンサイドのWTBを上げて、スタンドオフ(SO)、センター(CTB)2名、ウイングの4人でディフェンスラインを形成し、フルバックとブラインドサイド(狭いほう)のウイングで後方を守る陣形をとります。
一方、ハーフウェーライン付近の左15メートルライン上でのマイボールでのスクラムのような場合で、敵が後方にブラインドサイドのWTBとFBの2人を下げた状況なら、攻撃側はブラインドサイドのウィングをラインに入れれば6対4を作り出すことができます。
相手がスクラムハーフをディフェンスラインに入れてブラインドサイドのWTBを前方に上げれば、前のディフェンスラインの人数は揃えることができます。
ただ、後方はフルバック一人で守らなければならなくなってしまいます。
そうなれば、オープン、ブラインド側のいずれもキックで前進する絶好の状況になります。
もし、そこで相手がブラインドサイドのウィングを下げたままなら、そのスペースをナンバーエイトなどで突いてポイントを作って、敵のブラインドのウィングを前にあがらざるを得ない状況を作れば、同じようにフルバックが一人になり、絶対的有利な状況に持ち込むことが出来ます。
このようにスクラムのキックには様々な選択肢があり、攻撃側にとってはもっとも陣地を進めやすいシュチュエーションと言えます。
ただ、最初からキックと決めつけるのではなく、相手ディフェンスに的を絞らせないような複数の選択肢を持っておくべきです。
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